アリを食うからアリクイと名付けるのも単純だけれども、
 アリしか食わないアリクイは本当、単純な連中だなと思うんです。

 どうしてアリなのか、どこをどう間違ったらアリを食おうと思うのか。
 アリを食うためだけに舌とか長かったり、細かったりするわけですよ。

 いかにしてアリを食うかですよ、無頼、無頼ですよ、アリクイは。
 いかにしてアリ塚を壊すか、ちょっと爪、尖らせてみようか、みたいな。

 本当、アリクイはアリを食うために生まれてきたんだなと思うんです。
 アリクイはグルメですよ、あれ、グルメ、だって、アリですよ。

 食っても食っても、食い足りないじゃないですか、普通に考えて。
 しかもまたアリクイがでかかったりして、主食がアリかよって思うんです。

 アリを食うアリクイは生粋のリアリストですよ、ある種の勝者ですよ。
 アリの身にもなってみて下さい、半端ないですよ、アリクイは。

 なんでお前が俺たちを喰うんだよってそりゃ思いますよ、アリだって。

 そうしてみると、アリっていうのも厄介な昆虫だなと思うんです。
 せっせかせっせかちっこい身なりで尽すわけですよ、アリは。

 そうやって毎日毎日忙しいのに、たまに現れる天敵がアリクイだのアリジゴクだの、
 ケレンミ溢れすぎてかまってられないですよ、そんな連中。